診療内容
【診療科目】内科・消化器内科・循環器内科
当院では、上記科⽬に関わる診断・治療を
⾏なっています。
日本消化器病学会専門医・日本肝臓学会専門医のため、肝機能障害・肝炎・脂肪肝の診断治療をしています。
特にB型、C型肝炎に対して核酸アナログ製剤による治療には専門医の資格が必要です。
当院で多くみられる異常と
ご相談の多い症状をご紹介
お早めの診断・治療により、
改善される病気も多くありますので、
些細な症状でもお気軽にご相談ください。
また、症状がなくても
定期的な健診をおすすめいたします。
健診での異常
現在の特定検診は、高血圧、動脈硬化進⾏による脳卒中・冠動脈疾患、腎機能低下による⼈⼯透析予防を⽬的としています。動脈硬化を促進する1番の原因は年齢です。年齢は皆さん公平にとっていくものですが、遺伝的な体質や⽣活習慣によって個⼈差が出てきます。⾷事(減塩)や、⽣活習慣(運動など)の改善で状態が落ち着く⽅もおられますが、改善できない⽅は治療を開始します。
体に異常が無いからと⾔って治療を先のばしにするのではなく、治療をしながら、これらの疾患とうまく付き合っていくことが、動脈硬化促進のスピードを緩めることになります。⾎圧、糖尿病、脂質異常は、現在の医療で治療することでコントロール可能な疾患です。
[脂質異常]
特にLDLコレステロールの異常は⼥性に多く、⽣理が終わる頃から上昇がみられます。ここから動脈硬化のリスクが⾼くなります。その他には甲状腺が原因の場合もあり、脂質再検査と甲状腺機能を検査し、ABI(⾜関節上腕⾎圧⽐),PWV(脈波伝播速度)にて動脈硬化の進⾏度合いの検査、頸動脈エコーにて内膜肥厚、狭窄の有無、プラークの有無を検査し直ちに治療を始めるのか、しばらく⾷事+運動療法で経過を⾒るか判断をしています。
もともと⾼⾎圧・糖尿病がある⽅はLDL異常が加わることにより動脈硬化を促進するため、早めの改善が必要です。
脳梗塞、冠動脈疾患既往がある⽅は、より低値にする必要があります。
糖尿病
⾎糖値の異常は、空腹時⾎糖110mg/dl以上、HbA1c(グリコヘモグロビン)5.6以上です。
更に、空腹時⾎糖 126mg/dl以上・HbA1c 6.5以上・糖負荷試験で⾎糖200mg/dl以上であれば糖尿病の診断になります。
よって、その間は糖尿病予備軍または将来予備軍へと進行する可能性があります。
治療原則は⾷事+運動療法です。これは内服・インスリン治療を⾏っていても必要な治療です。糖尿病の診断がついても早い段階であれば⾷事+運動療法で進⾏を抑えることは⼗分可能です。
また、⾼齢者で太ってもいないのに糖尿病がみられる1つの原因として筋⾁量の減少があり、ある糖尿病専⾨の先⽣は「貯⾦」ではなく「貯筋」と指導しているほど。これはフレイル予防にもなり、転倒・⾻折の予防にもなります。
つまり、うまくコントロールができる⽅、できない⽅によって病状進⾏は⼤きく違ってきます。
糖尿病の合併症である「糖尿病性網膜症」、「腎症」、「末梢神経障害」は微⼩⾎管病変によるものです。微⼩⾎管病変が進⾏すれば「脳卒中」、「冠動脈病変」、「動脈瘤」などの⼤⾎管病変へと進⾏します。筋⾁に⾎管内の余分な⾎糖を取り込めば⾎糖値を下げることが可能です。
血圧の異常
⾎圧の異常は、130/85mmHg以上を対象にしています。正常⾼値130-139/85-89では、減塩、適度な運動でしばらく経過観察します。それ以上では、他のリスクファクター(脂質異常、糖尿病などの有無)によって⾼圧⽬標が変わってきます。
肝機能障害
肝機能障害には、ウイルス性・アルコール・薬剤・うっ⾎性⼼不全・胆⽯などがあります。最近多くみられるのは脂肪肝による肝障害です。まれな疾患として⾃⼰免疫疾患・原発性胆汁性肝硬変症・硬化性胆管炎など多岐に分かれます。
以前は肝臓癌の原疾患はウイルス性もしくはアルコール性が⼤半を占めていましたが、核酸アナログ製剤によりウイルス性肝炎はほとんどが治る病気となり、肝臓癌は減少傾向にあります。ただ頻度的には少ないものの、脂肪肝から肝硬変症に進⾏し、肝臓癌へと進⾏がみられます。今後は肝機能障害を伴う脂肪肝の経過や治療が重要となってきます。
腎機能障害
腎機能障害には、検尿異常(腎臓から膀胱を経由し排泄するまで。)腎臓に問題がある場合は、状態に応じて腎臓専⾨医に相談をします。また悪性疾患による⾎液混⼊もあり、鑑別が必要です。
早めの治療が大事です。
定期的な健診をおすすめします。
頭痛
頭痛の原因は、⽚頭痛・筋膜性頭痛・⾎管性頭痛・頭蓋内病変・⾎圧によるものが考えられますが、意外と多いのは肩こりからくる頭痛です。デスクワークなど⻑時間同じ姿勢にによることが原因でもあります。
その他の原因には、ストレス・眼精疲労・緑内障ですが、慢性的な頭痛の原因として慢性副⿐腔炎などもあります。
めまい
「メニエル症候群」は有名ですが意外と頻度は多くなく、「良性発作性頭位性めまい」が多くみられます。両⽅の共通点は回転性めまいであることです。
⼩脳病変・⽿⿐科的・眼科的疾患からめまいの訴えて来られる⽅もいます。内科的には貧⾎・⼼疾患等がありますが、⾼齢の⽅でフラフラするとの訴えの原因としては、下肢筋⼒低下によることもあります。
胸痛
胸痛を訴えてこられる⽅は、狭⼼症や⼼筋梗塞を⼼配されてくる⽅が多いですが、他の原因によることが少なくありません。意外と多いのは逆流性⾷道炎の他に⾷道癌・肺炎・気胸・⼼不全などもあります。その他、肋⾻病変、筋⾁痛、帯状疱疹などが原因の場合もあります。
狭⼼症の中でも、冠動脈狭窄によっておこる労作性狭⼼症と⼀過性に冠動脈が攣縮することによっておこる異形狭⼼症があります。
胃痛
⼼窩部(しんかぶ)の痛みのため、胃が痛いと訴えて来られる⽅は、胃・⼗⼆指腸潰瘍・潰瘍・胃癌・急性胃粘膜病変は胃近傍が原因となりますが、胆⽯や胆のう炎、膵炎や腫瘍など、必ずしも胃が原因でないことがあります。私たちが⾒逃してはいけない疾患に狭⼼症、⼼筋梗塞があります。
右の冠動脈は⼼臓の下部分を⾛⾏するため胃の部分が痛いと訴えることがあります。
動悸(どうき)
安静で動機を感じるのか、労作によっておこるのか、また、脈拍数が問題の場合、拍動のリズムの問題の場合でも違います。いずれにせよ不整脈による可能性があります。ただ不整脈の中には経過観察でいい場合と直ちに治療が必要な場合があるため、症状がある場合は受診をお進めします。
他の原因では肺疾患による呼吸の問題、貧⾎でも動機の訴えがあります。
長引く咳
やはり頭の⽚隅に置いておく必要があるのは、肺癌などの悪性疾患によるものです。良性疾患では急性気管⽀炎から⻑引く慢性気管⽀炎、喘息、気管⽀拡張症、喘息など呼吸器疾患があります。
以外に⾒られるのは、慢性副⿐腔炎による症状です。喉の奥に痰が溜まる、⿐⽔がのどの奥を流れる後⿐漏などがみられる。痰(たん)はそれほどではないが、喉がイガイガする。頑固な咳の原因として逆流性⾷道炎もしくは、胃酸の逆流による刺激が咳の原因の場合もあります。咽頭、⼝頭領域の悪性疾患は否定する必要あります。
息切れ
呼吸器であれば、慢性閉塞性肺疾患(COPD)⻑年の喫煙が原因となることが多いです。
循環器疾患では⼼不全のほか、貧⾎による息切れも⾒られます。
浮腫
⼼疾患・腎臓疾患による場合があります。⾼齢者でも下肢のむくみで来院されることがよくありますが、意外と多いのは、座りっぱなしによることが多くみられます。
早めの治療が大事です。
症状が出なくても。
定期的な健診をおすすめします。